欧州市場の重要性 ~高くても厳しくても遅くてもやはり右肩上がりな欧州特許庁とその背景~
知財は第四次産業。
よって、インフラ、金融、製造基盤等の条件がそろってはじめて、必要性が増す産業です。先進国ほど出願件数と法制度が安定していることからもうかがえます。
このため、出願件数や出願国としての重要性は経済基盤に比例します。
こうした観点から、欧州での出願が今後も重要であることを探ってみたいと思います。
【主要国資産の推移】
EUの資本は、2030年にかけて安定して増加する見込み
【EUの主要貿易パートナーの推移】
日本;4%⇒3%
(日本側の動向に基づき予測)
欧州市場では日本企業同士の競争ではなくロシア、中国、アメリカの製品との競争
⇒日本市場は”競争レベルが高すぎるため各国企業の参入余地がない。
日本市場で研鑽された日本企業の参入余地は高い”(某欧米企業コメント)
【世界のGDPに対する貢献度も世界首位】
10年単位でみる世界のGDPに対する貢献度
(外国製品の購入等)
⇒2020年代、2030年代も首位を維持
⇒EU圏外の製品に対する購買力首位
【人口と年齢の世界地図】
欧州市場の特徴;
(1)高齢層・裕福層・成熟企業が多い
⇒高需要
・医療機器、健康製品(眼鏡等)
・製薬
・紙おむつ
・奢侈品(自動車、電化製品)
・工場用品(中間部材)
(2)人件費高額
⇒自動化技術(産業用ロボット等)の需要大
【中国・米国との貿易量の推移】
中国からの輸入量が15年の間に1.5倍以上に増加
⇒欧州に流入する一層の模倣品増大の可能性 大
」
【企業研究から分かる特許取得の効果】
[出典 株式会社OPTiM]
知財活用の成功企業:
株式会社OPTIM
-佐賀大学発のベンチャー企業
・情報通信分野で保有数第9位(1位はNTT)
・特許資産規模を登録件数で割った1件当たりの特許資産規模では、第1位
・社内制度「アイディアキング」
⇒特許を企業資産として上場成功
【EU2020プロジェクトの基幹技術と各分野における特許の重要性】