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弁理士葉隠れ道~欧州・ドイツ篇~

日本と欧州との懸け橋となるべく、慣れない欧州で七転び八起きしながらも欧州のローファーム(特許法律事務所)で何とか励む日本弁理士の日記です。欧州の現状の紹介や、海外での勤務を夢見る方々の参考になれば幸いです。 <免責事項>本ブログは、管理人である私一個人の見解を記載したものであり、内容について管理人の勤務先が責任を負うものではありません。また本ブログの内容は無保証です。ご利用は自己責任でお願いします。ご理解のほどお願いします。 ご意見等はこちらまでお気軽にどうぞ。minmin70707アットマークyahoo

スウィーツと弁理士

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昨日は、日本人女性で初めて欧州弁理士試験に合格した欧州弁理士と、
そのお友達とドイツ名物スウィ-ツのカイザ-シュマ-レンを食べてきました。

ミュンヘンで一番美味しいお店と言われるだけあって、
本当に美味しかったです。30分間、オーブンで丁寧に焼き上げます。


さて、今日は真面目に欧州弁理士とドイツ弁理士について綴ります。

欧州弁理士試験を受験するには、
実務経験3年、工学系の大学在学中に3年間で取得した単位のうち80%が工学系の科目である必要があります。試験は三日間、択一、論文(クレ-ム・明細書作成、意見書作成、異議申立書の作成)です。

3年ほど前に試験制度が変わるまでは、
英語、ドイツ語、フランス語の三か国語で問題が出題され、英語、ドイツ語、フランス語で解答する必要がありました。日本国弁理士の勉強をしていた当時から欧州弁理士に興味がありましたが、さすがにこれは厳し過ぎると思い、半ば諦め掛けていました。
現在は試験制度が変わり英語、ドイツ語、フランス語の三か国語の中から一か国語を選択して受験することができます。

現在、5名程の日本人が欧州弁理士資格を既に取得しています。

現在勉強中、科目合格者である日本人の潜在合格者を加味すると、5年後には軽く10人以上になっていると思います。

ドイツ弁理士試験を受験するには、
ドイツの工学系の大学を卒業して4年間の実務経験を積むか、
欧州弁理士資格取得後、8年間の実務経験を要します。


つまり、ドイツの工学系の大学を卒業していない場合、
欧州で実務経験3年+欧州弁理士試験合格+実務経験8年と、
最短でも11年の歳月を要します。

勿論、試験問題はドイツ語。
さらには、受験チャンスは2回で、これを逃すと一生ドイツ弁理士にはなれません。

こうした事情により、純日本人としてのドイツ弁理士は、
私の知る限りでは今のところ存在しないように思います。

ドイツでは、弁理士が“ス-パ-エリ-ト”としての地位を築いている実態の背景が少しわかった気がします。
レストランの予約時に弁理士には特別な席が用意されたり、
通常、取得までにかなりの年月を要するVISAも国際専門職として1時間で承認される等、
階級社会の欧州にあって、専門家としての社会的地位が非常に高いようです。

さて、こうした欧州弁理士やドイツ弁理士の背景を踏まえて私はどうするかというと、

日本人が最短でも11年の労力を掛けてドイツ弁理士になって、
既に事務所に多数在籍しているドイツ弁理士になったところでどのような意味があるかは微妙なところではあり、
それ以上に、既に事務所に多数在籍しているドイツ弁理士の能力を如何に引き出すかの方が大事だと思っています。少なくとも、ドイツ弁理士試験を受験できる11年後までは。

ただ、挑戦が人生のテ-マであり、超負けず嫌いの私の性格からして、
これは次なる欧州での目標の一つに相応しいです。
欧州弁理士、ドイツ弁理士になることで、欧州及びドイツで現地代理人に舐められないように、実務面でも負けない実力を身に付けつつ、
日本国弁理士ならではの両国制度の差分に基づいた価値等を提供するつもりでおります。


スイ-ツがてら教えて頂いた貴重な情報、
ミュンヘンで頂いたご縁に感謝します。