弁理士葉隠れ道~欧州・ドイツ篇~

日本と欧州との懸け橋となるべく、慣れない欧州で七転び八起きしながらも欧州のローファーム(特許法律事務所)で何とか励む日本弁理士の日記です。欧州の現状の紹介や、海外での勤務を夢見る方々の参考になれば幸いです。 <免責事項>本ブログは、管理人である私一個人の見解を記載したものであり、内容について管理人の勤務先が責任を負うものではありません。また本ブログの内容は無保証です。ご利用は自己責任でお願いします。ご理解のほどお願いします。 ご意見等はこちらまでお気軽にどうぞ。minmin70707アットマークyahoo

『身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ』

私の座右の銘です。
要は、全身全霊で飛び込んでこそ、得られるものもある、ということを謳っています。


そして、この言葉を実行して、
日本の特許事務所も、安定した防衛省も退職して、大半の貯金をイギリスでの研修に注ぎ込み、体一つで欧州に飛び込みました。


さて、ドイツは言わずと知れた契約社会です。
そして、雇用主との契約関係も契約書によって取り決められており、
特に試用期間である最初6ヶ月間は非常に身分が不安定で、契約書にも明記されています。

要は、雇用者は試用期間中、法的に一切問われることなく
『今日は気分が悪いな、よし君明日からこんでよろしい』
ということを言えたりします。まあ、そんなところに就職したつもりはありませんが。。


最初の頃は、欧米の雇用情勢は厳しいと聞いていただけに、
少しオドオドしながら、一日も早く成果を出そうと必死に、相当な緊張感をもって仕事をしていました。

しかし、過度の緊張感はかえって視野を狭め逆効果ですし、
オドオドしていては攻めの仕事をするのが難しいです。


~武士道とは死ぬ事と見付けたり~

で有名な山本常朝の「葉隠」にも、

切るか切られるか恐れていてダメ、
狂ったかのように、一心不乱に敵に向かっていくことの重要性が謳われています。
仕事では、もっと冷静さと、熱い情熱とが必要ですが、、。


要は、契約書に書かれた事項に怖気づいて守りに入ったり、そんな事項を懸念する暇があれば、

・経営者に『居てもらわなければ困る』と懇願される程の”人財”になり、

・他の欧州事務所からは『是非ともうちで働いてくれ』と声を掛けられるほどの強みを身に付ける、

くらいの気概を持って、日々の仕事に必死に取り組み、
どんどん良いアイデアを経営陣に企画し、実行していく位のことをする方が、
先を憂うより余程有意義かと思っております。

というわけで、今は、
経営陣に、外部にと、ドイツ語も英語もままらないものの果敢に企画等を行ったり、
新しい仕事、難解な仕事に挑戦しているところです。